【第九話】真珠

Lien’s Jewelry Story 9

時折、すがる思いで、
どの宝石を持てば助けてもらえるかと聞かれる方があります。
すべては自分次第です。
思いとどまっている自分に、宝石はきっかけを与えてくれ、
背中を押してくれるのです。
頼るだけではお互いに光は見えない。
宝石の輝きは自分自身のきらめきです。
曇ってどんよりする時も、
晴れてまぶしく輝く時も、迷う時も、
開き直れる時も、人間らしい自分を認めて、ありのままに生きる。
気付いたその瞬間に奇跡が起こります。
ダメだと思っていた自分に不思議な力と自信が漲ってきます。
貴方の心の強さに宝石達がそっと寄り添って支えてくれるのです。
宝石は自分を映し出す唯一の鏡。答えが聞こえてきます。
「奇跡は自ら起こすものだ」と。

 

真珠

真珠

真珠
「優しい人ほど心が強い」苦しみに耐えることを知っているから。
人の気持ちが手に取るほどよくわかるから。
真珠は貝の母体が苦しみを克服して生み出す唯一の宝石。それは命の強さと尊さ。
生命を宿し、苦しみから生み出す力は母性の包容力と半端ない意志の固さ。
その忍耐力が運命を受け入れ、感受性を高め、生きる覚悟を決める。
純粋な真珠は、素朴で優しい光、柔和な輝き、優美で気品ある佇まいを見せる。
まるで月の神が宿っているかのように。
生まれてきたままの姿で輝く。ありのままに美しく、強く。
自然体で輝くその光は、もろそうで壊れない、永遠に輝き続ける品格を備えています。
真珠の虹色の光沢は、まるで人のオーラの足りない色を補ってくれるかのよう。
ほら、ひとたび首にかけると天から光のシャワーが降り注いできます。
本物の真珠が語りかけてきます。 
「いつも貴方はがんばっているよ。だから笑顔で輝いて。
悲しいときほど、そばにいるから。どんな時もそっとそばにいるから。」